希少難治疾病を知ろう

私たちは希少難治疾患の患者さんを支援していくために、どういった病気であるのか、私たちになにができるのかを調査して行くことにしました。
第4回目の実践例 あなたにもできる「希少難治性疾患への支援」を考えよう!
RDDin酒田西高

第3回目の実践例 あなたにもできる「希少難治性疾患への支援」を考えよう!
「ワークショップ②」

第2回目の実践例 あなたにもできる「希少難治性疾患への支援」を考えよう!
「ワークショップ①」

第1回目の実践例 あなたにもできる「希少難治性疾患への支援」を考えよう!
「難病及びRDDについての講演」

探究学習

2021.06.30 酒西Inq.L第3回が行われました。

医療コース第3回は、「連携・協働とヘルスマネジメント」というテーマで開催されました。

前半は、地域医療連携推進法人日本海ヘルスケアネット代表理事の栗谷義樹氏をお迎えして、「ヘルスマネジメントを医療者の立場から」の演題でご講演をいただきました。1時間の講演に100枚以上のスライドを使った非常に濃い内容のお話でした。栗谷理事長からは、多くの人々と関わることや物事を進めるときの決断力の大切さをメッセージとしていただきました。

後半は、全3回のInq.Lをコーディネートしていただいた東北公益文科大学の鎌田剛准教授より「地域との連携・協働とセルフマネジメント」について総括していただいた後に、全員が自分ゴトとしての「マイプロジェクト宣言」を起草しました。

以下は、その例です。

「酒田に帰ってきて、医療者になる」

「医療者の母と、仕事について話す」

家族と老後やエンディングノートについて話す」

「母の腰のために、1日2つは家事を手伝う」

しっかり、自分ゴトとした上で、具体的な行動を宣言してくれました。

 

社会科学コース第3回は、「多様性が進行する社会にどう向き合っていくか」というテーマで開催されました。

前半は、東北公益文科大学から玉井雅隆准教授と酒田市内の若葉旅館から矢野慶汰専務取締役をお迎えして鼎談が行われました。玉井准教授からは、度胸を持って未知の世界に飛び込んでほしいとのメッセージを本校生にいただきました。世界153か国を訪れている矢野さんからは、知的好奇心を持って、できるだけ多くの国(特に貧しい国の様子)を自分の目で見ること、それによって多くの感動を得てほしいとのメッセージを本校生にいただきました。

後半は玉井先生の講義で、「問題解決のための探究する姿勢」というテーマのもとに、「探究する」ことと「学ぶこと」、「論理立てて考えること」、「帰納法」と「演繹法」などについてわかりやすく説明してくださるとともに、探究学習におけるアンケートの取り方についての具体的な方法などについて、わかりやすく講義をしてくださいました。

 

 

自然科学コース37名は「工学技術で身体の動きを支援する」と題し、

株式会社バイタルネットの小野博幸様から講義をいただきました。

 

バイタルネットさんは医薬品・医療機器の卸会社で、

CYBERDYNE株式会社が製造している「HAL」を扱っています。

 

HALは身体に装着して、動きを支援してくれるロボットです。

人間が身体を動かそうとするとき、脳から筋肉に対して電気信号が送られます。

HALはこの微弱な電気信号を感知して、各関節のパワーユニットを動かします。

人間の意思と連動するサイボーグ型のロボットということになります。

 

今回は本校に介護支援用の腰タイプと、単関節タイプをお持ちいただき

生徒に体験をさせてもらいました。

 

腰タイプは重いものを持つときに、腰への負荷を軽くするタイプのHALです。

電極が本体に埋め込んであるので、装着者に貼る必要がありません。

体験した生徒も、HALのアシストを実際に感じ驚いていた様子でした。

 

単関節タイプは、ひじの曲げ伸ばしで体験させていただきました。

こちらは5つの電極を貼り付けて、電気信号をキャッチするタイプでした。

3人の生徒に体験してもらいましたが、

制御がうまくいく生徒と、なかなか思う通りに制御できずに大変な生徒がいました。

 

周囲から見ていると、思い通りに制御できないこともある、ということが、

逆に、本当に機械が人間の意思を読み取っているのだ、という理解につながったよう

です。

 

大変貴重な機会をご提供いただきました。

バイタルネット様、小野様、ありがとうございました。




2021.06.13 酒西Inq.L 第2回が行われました。
午前中は「多文化共生とマイノリティについて」という演題で、東北公益文科大学の玉井雅隆准教授より講義が行われました。その中では「国際社会の現状」について、世界の現状についての具体的な情報や、過去の日本と比較する中でわかりやすく説明してくださいました。また、「多文化共生とは」ということについて、ヨーロッパの成功例や、日本の神戸や大阪を例としながら、実は多文化共生とは以前からあったということをわかりやすく説明してくださいました。

午後は、ゲーミングによって国際理解を深める活動をしました。

一つ目のゲームは、一人ひとりに渡された役割カードに一つだけ書いてある、世界中の様々な言語のあいさつをしながら自分の仲間を探すというもので、役割カードの枚数の割合は、実は各言語を話している人口の割合に対応して用意されていました。

最後には、「世界はなんと不平等なことか」というテーマで、アメリカ、日本などの先進国、インド、フィリピン、タイなどの発展途上国、カンボジア、ナウルの後進国に分かれてのゲームを行いました。それぞれの技術力、資金、資源に応じた格差のある状態から始め、製品を製造したり、他国と様々な交渉をしたりして、最終的な売り上げを競うゲームでした。

他国との交渉において優れた交渉力を発揮して、発展途上国ながら上手に自分が有利になるように交渉して大勝ちした生徒もいました。楽しみながら国際理解を深める活動でした。


医療系の第2回は「ヘルスケアを自分ゴトに」というテーマで、高校生にとって身近とは言いがたいヘルスケアやヘルスマネジメントをいかに自分ゴトとして捉え、どう関わることができるかを考えるワークショップです。最初は、ヘルスマネジメントについて、医療や福祉だけではなく多方面からの関わりを知るために、NPO法人元気王国理事長の佐藤香奈子氏と株式会社タニタヘルスリンクの田鎖祐子氏より、酒田発ヘルスケアビジネス創出プロジェクトなどへのNPOや企業としての関わりをご紹介いただき、ビジネスの側面に触れることができました。

この日のメインの活動は二つのワークショップです。東北公益文科大学の鎌田剛准教授のご指導の下、具体的なビネットを使った“マンダラチャート”で多様な問題点をあぶり出し、その解決に向けて自分ができるプロジェクトを考える“プロジェクトマネジメント” を鎌田ゼミの学生さんも交えて行いました。超難関のお題に四苦八苦した生徒達でしたが、これこそが答えの出ないことに挑む探究学習そのものでした。

★令和3年5月21日(金)酒西Inq.L(さかにしインクル)第1回が行われました。
本校ででは、生徒の探究活動における「ゼミ活動」をより深め、多様な進路実現のために必要な知識やスキルを身につけるために、「医療系」「自然科学系」「社会科学系」の3つの分野で専門の方々に来てもらい、お話を聞いたり、体験する機会を設けております。地元で活躍する専門的知識を持った方々と触れ合い、生徒の探究意欲を高めるのに、効果的な活動と考えております。

自然科学コースでは、山形大学農学部から松山裕城先生にお越しいただき、「スマートテロワール」についておはなしを頂戴しました。

庄内で採れた作物を飼料にして、庄内で豚を育て、庄内で加工し、庄内で販売する、というスマートテロワールですが、その意義について私たちにも分かる平易な言葉で説明していただきました。

また、実際の取り組みの中で出てきた課題と、それをひとつずつ解決していく過程について具体的に語っていただいたおかげで、新しい取り組みを立ち上げる際のワクワク感を共有することができました。

農学の懐の広さと、学問が社会を変えていく様子を知ることができ、視野が大きく広がりました。


医療コースでは、鶴岡食材をつかった嚥下食を考える研究会の瀬尾利加子さんと、湯野浜うしお荘支配人の延味克士さんより、オープニングの事例紹介をいただきました。通常の嚥下が困難な人たちでも、食を楽しみ生きる目標を持つことがいかに大切か、そのために多くの人々が関わり合い、自分ができることを出し合うことが、いか

に大きな力を生み出すか語っていただきました。その後、医療法人健友会の佐藤裕邦さんより、ヘルスケアやヘルスマネジメントについて、公的サービスやビジネスと絡めながら、安心して生きられる社会の実現のために求められる態度や自分ゴトとする姿勢について、落語家顔負けの楽しい語り口で問題提起していただきました。
次回のワークショップでの探究が、より広がり深まるきっかけになるお話でした。



社会科学コースでは、酒田市役所から地域創生部地域共生課の守屋純さん、余語美香さんに加え、酒田市在住の田賀ロエナさん、ガンバリーニ・ピエールさんをお迎えして「酒田市における多文化共生について」をテーマに開催されました。
地域共生課のお二人の方には酒田市に暮らす外国人の状況と市の取り組みについて、田賀さん、ピエールさんにはそれぞれ母国のフィリピン、フランスのお話と日本に暮らすことになった理由や苦労についてお話をお伺いしました。生徒は、グローバルな感覚を身近に感じることができたという感想が多く、お話の後も、田賀さん、ピエールさんには「日本の好きなお菓子、母国の好きなお菓子」についてなど、積極的に質問が出ました。