「酒西Inq.L.」からのお知らせ

酒西インクル医療系コース報告

2024年10月23日 11時25分

【 酒西インクル医療系コース報告 】

 

酒西インクル:探究学習におけるゼミ活動を補完するものとして、生徒の多様な進路志望実現のために必要な知識やスキルを、ワークショップやフィールドワーク等の体験的な活動をとおして身につける機会とする課外の探究学習活動

 

今年度のテーマは、メンタルヘルスを切り口に個人の生活課題、社会的課題やそれらを生じさせる構造・状況等に「自らが」何ができるかを探り、「自分事」の課題と捉え、自らのヘルスケアを考える機会とすることです。

1回目の917日(火)は支援員さんと当事者さんのお二人を学校にお迎えし生徒45名がお話を伺いました。数多くの当事者さんに関わった支援員さんの経験から得られたこと、また、自らの課題に取り組む経緯や様子を丁寧に説明してくださった当事者ご本人の言葉を、みなメモを取りながら食い入るようにお話に聞き入りました。

2回目の1019日(土)は、今回コーディネートしてくださった東北公益文科大学の先生方や学生をお迎えし、このテーマをさらに深めたいと希望した12名がグループワークを進めました。小テーマとして「発信」「支援」「仕事」「理解」「家庭」「治療」に分け、KJ法で深めながら最後に各自のアクションプランにまとめました。

参加者の言葉を紹介します。

 

参加者の言葉(12組佐藤彩美さん)

Q.今回どうして参加してみようと思ったのでしょう?

1回目のインクルに参加して、当事者さんのお話を聞いて、もっと得られるものがあると感じたので、参加を申し込みました。今回のテーマがメンタルヘルスということも聞いていたので、私自身看護師を目指す上で11人の患者さんの不安を和らげる力に繋がるんじゃないかと考えました。

Q.今回参加してどんな学びがありましたか?

たくさんあるんですが…障害などに偏見や差別があることに対して、家族はもちろん関わる人が当事者さんの話を良く聞いて、相手の気持ちを理解することが重要なんだとわかりました。また、小中学校では特別支援学級など私の身近にも当事者さんがいたのに、関わりが少なかったことに気づきました。今後は、ボランティア等に参加することで、私自身当事者さんと関わる経験を増やしていきたいと思います。

Q.アクションプランも立てていましたが、今後どんなことを実行していきたいですか?

私自身、当事者さんのより過ごしやすい環境づくりに貢献したいと思っています。子供や中高生など若い当事者さんの気持ちには、同じ年代の私たちの方が寄り添いやすい部分もあるんじゃないかと思います。公益大の学生の方から放課後デイサービスなど、施設の話も伺ったので、まずは関わる機会を作っていきたいと思います。

Q.最後に、参加してみて周囲の人に伝えたいことがあれば教えてください

今回参加してみて、自分の意見を自由に共有できる場がとても大切だと思いました。正解のない問題だからこそ、みんなと意見を出し合いながら今後に繋げていける感じが楽しかったです。今後もっと色んな人の意見や考えに触れてみたいと感じました。

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2022酒西Inq.L. 第1日目

 令和4年5月23日(月)放課後、酒西Inq.L.各コースの第1日目企画が行われました。多様化する現代社会の諸問題について、広い視野と深い観点を持って考える機会となりました。

 医療コースでは、講師として日本海総合病院のがん支援相談員や東北公益文科大学教員、荘内病院の緩和ケア科医師を迎え、がんと緩和ケアについての講演とトーク。自然科学コースでは、本校OGの農学部学生や若手農業者による農業経営やスマート農業についての講話と、山形大学農学部教員を交えた鼎談。社会科学コースでは、マーケティングの視点からの東北公益文科大学教員と酒田市役所職員による講義でした。

130名程度の希望生徒が参加し、質疑応答を交えながら、難しいテーマにも積極的に取り組みました。

 次回は、6月13日(月)放課後に、地元企業経営者による鼎談や講演、ワークショップなどを行います。この2回の活動を踏まえ、7月には農学部や公益大で休日1日を使ってフィールドワークやワークショップで探究を深める活動を行う予定です。